極太ダイヤルロック18mm×35cm ブラック 43375
サイズ:長さ約35cm
太さ:約18mm
重量:約280g
材質:本体/ABS樹脂、ケーブル/スチール、コーティング/PVC
「レビュー」
こちらの商品は、株式会社サギサカという日本の会社が取り扱っている鍵のようです。名前もシンプルで、極太ダイヤルロック!太さ18mmの極太なので、ほかにはない特徴のある鍵になっていて少し興味があります。ドイツ、アメリカ、中国メーカーが多い中、日本の会社というだけでも安心感を感じますね。
では、細部から見ていこうと思います。
鍵はダイヤル式の4桁なので、9999通りと順番に1秒で解錠していったとしても最大約2.7時間かかる計算になりますね。3桁よりはるかにいいですが、それでも短時間向けの商品ということなのでしょう。
ダイヤルの周りも比較的スムーズで特に違和感はなし。毎度のことですが、ダイヤル設定は必ず変更してくださいね。
鍵の構造は前回実験したトンヨンと同じ仕様のようです。同じ工場で作っているんですかね。ダイヤル式だと一般的な構造なのかもしれません。
鍵穴もよく見るタイプの仕様です。この横の部分を回して数字をセットできます。
シリンダーの接合部分です。
さすがにワイヤーが剥き出しにはなっていないですね。安心しました。アームの部分はゴムのカバーなので、フレーム等を傷つけることはなさそうです。
色々なサイズを測ってみました。
まずは本体重量を測ってみました。
Amazonに掲載されている重量は約280g。実測は251gとかなり誤差があります。
似たような製品としては、DOPPELGANGERのダイヤルコンボワイヤーロック DKL101-BKが、長さ650 mm、重量で285 gであることを考えると、長さ35cmで251gは倍近い重量ですね。
本体サイズを測ってみました。
内径のサイズです。縦10cm、横11cmほどです。結構小さいですね。太めのフレームだと地球ロックは厳しいかもしれません。
パルミーとの比較です。この縦の長さの違いをどう見るか、難しいところです。
太さを測ってみた
17.8mmということで、ほぼ18mmの公称と同じでした。太いですね。
実際に自転車に留めてみました。
実際にポールに繋いでみましたが、ややアウト。このスポーク幅の狭いブロンプトンにはダイヤル式は難しいみたいですね。。
付けた時のイメージです。タイヤぐらい細ければ地球ロックもできそうです。やっぱりメインとして使うなら60cmは欲しいところ。
自転車にひっかけるとこんな感じです。しっかりとしたゴムなので、こんな移動の方法もありではないでしょうか。
「実験」
一応、手でぐいっと引っ張ってみましたが、大丈夫そうです。
次に、ニッパーで実験したいと思います。太めのゴムなので挟み込むのが一苦労ですが、3回バスっと切れ込むを入れたあたりで中のワイヤーが見えてきました。
ここからが勝負です!比較的太めのワイヤーが捻ってあるので、じっくり1本1本切断していきたいと思います。約3分過ぎた頃にはあと数本。
4分でほぼすべてのワイヤーが切断できました。
スタートして工具を持ち、実験を行い、切断してストップウォッチを押すまでの時間は、4分と7秒でした。もう少し粘りたかったところです。肉厚のゴムはすごいですね。
断面です。茶色は多分ニッパーのサビです。18mmの太さだったので、ワイヤーの太さも期待していたのですが標準的なサイズのようです。あとで測ってみようと思います。
念のため、200mmと300mmのボルトクリッパーで切断してみます。
さすが肉厚なので200mmや300mmのボルトクリッパーで挟み込めません。何度か押し付けたのですが、表面を数ミリ削れる程度でした。
しかたないのでハサミでゴムを切断して、むき出しになったワイヤーを300mmのボルトクリッパーで切断しました。
ちょっと手こずったので、思ったより時間が掛かってしまいましたね。
ちなみに、450mmのボルトクリッパーでも試してみましたが、こちらは刃が18mmぐらい広がるんので、数回のチャレンジで切断できました。
チェーンのサイズを測ってみました
ワイヤーサイズは比較的標準の5mm少しでした。今のところ上位クラスの「クリプトフレックスケーブル」は約8mm、「コブラケーブル」は5.4mmなので、コブラケーブルと同じクラスかもしれませんね。
それにしてもこのゴムの量すごいですね。
【D】「盗難防止の鍵としてお薦めしない」
格付はDになりました。OTTOLOCKと同じカテゴリーです。
ニッパーで切断されたので残念ながら「D」です。
この商品はニッパーで約4分7秒でした。作業開始から終わりまでの時間なので、誤差はありますが、同じカテゴリ-内の製品とほぼ同レベルと思って大丈夫だと思います。
OTTOLOCKが3分54秒、コブラケーブルが5分23秒なので、ちょうどこの間に入る感じだと思います。まあこのあたりは切断技術と切断工具の種類や精度によってもかなり変わると思うので、正直誤差のようなものかと思います。
総評
ワイヤーロック全般にいえることですが、やはり予備の鍵の域を出ない製品が多いように思います。なので、メインの鍵としてはチェーン以上を使いましょう!という結論になります。
この極太ダイヤルロックは、ワイヤーロックの中では下位の方に位置づけされしまいました。しかし、全長の短さからしても地球ロックは難しいですし、さらにダイヤルロックという仕様なので、もともとメインというよりはサブの利用を想定されて設計されているように思います。それか安価な自転車のホイール固定用といったところでしょうか。
肉厚のゴムに覆われているので、フレームを傷つけにくいというメリットや今回の実験結果から200〜300mmの前後の小型のボルトクリッパーのみに対しては有効な鍵になります。ただ、ニッパーやハサミとの合わせ技にはアウトですし、かなりピンポイントになるため、やはり高級な自転車を守るメインの鍵のとしてはおすすめできません。
盗難対策の基本は、破壊に時間がかかる強固な鍵を使う&地球ロックです。なので強くて地球ロックできる長さの鍵をメインに使いましょう。そして、サドルやホイールなどのパーツを守る鍵として、このようなサブの鍵を使うのがおすすめです。
最後にまた書きますが、メインの鍵としてワイヤーロックはおすすめしません。数分以上離れるときは、チェーン以上のもっと上位の強固な鍵を使ってくださいね。