ULAC 「THE MOOD」 Fixie Cable Lock
直径:約90mm
長さ:約300mm
太さ:約1mm
重量は240g
「レビュー」
Amazonでは、「ULAC自転車 鍵 ケーブルロック u字ロック 亜鉛合金 クロスバイク ワイヤーロック バイク ユニーク鍵2本 太さ12㎜ 高切断対抗 盗難防止 頑丈 3色」という名前で販売されており、たぶん、普通に商品名で検索してもたどり着けません。
メーカーのHPは下記です。
購入を検討される場合は、載せているURLから飛んでもらうか、「amazon U字ロック ランキング」などで検索した方が早いかもしれません。
スタイリッシュなパッケージで届きました。
セキュリティレベルの表示がありますが、2/10なので期待は禁物ですね。
見た目はかなりかっこいいですね。さすがULACです。
とてもシンプルですが、価格の割に高級感もあります。
シリンダー部分にはULACのロゴが印字されています。
かなりミニマムですが、なんとなく強そうな雰囲気は感じます。
鍵はチューブラーキー?という円筒タイプです。良し悪しですが、ダイヤルではないだけ良しとしましょうか。
鍵は2個付いています。あと一個ほしいところ。
ロック時に鍵がなくても施錠できるプッシュ仕様です。慣れると便利な機能です。
詳しい使い方はパッケージの裏に記載されています。
色々なサイズを測ってみました。
まずは内寸から測ります。
ほぼ9cmでメーカーのサイズと同じです。
ボムカバーを含むサイズ約11mm。この中にワイヤーが入っています。
重量を測ってみた
重量は200g。かなり軽いですね。240gとは鍵込みなのでしょうか。
パルミーと比較してみた
定番のパルミーと比較してみました。地球ロックするならパルミーの方が良いですね。パルミーの内径は、内枠は縦130mm、横75mm。ULACは約90mm。
ULACは鍵をかけられる場所がなかり限られると思われます。
自転車に取り付けてみた
ブロンプトンの前輪に付けてみました。見るからにギリギリです。
地球ロックはかなり場所を選びそうです。
フレームとポールを繋いでみました。正直、ギリギリ。自転車を倒さないと繋ぐことはできませんでした。地球ロックを考えている人は、自社のフレームのサイズを考慮した方が良さそうです。
「実験」
ではさっそく実験したいと思います。
まずは、手で力を入れていきます。グイッとゴム部分とシリンダーを引き離しにいきます。ひねりも加えます。
ん?根元からワイヤーが覗いてしまいました、、
さすがにちぎれたりはしなかったですが、これはダメやなつですね、、
根元は繋がっていないようです。
ただ、ゴジラロックなどはワイヤーを守るためにスチールで覆われていますが、これはゴムなので、守るというよりは自転車に傷が付きにくい、錆びにくいカバー。中のワイヤーが見えても見えてなくても影響は少ないとは思います、、
では、気を取り直してニッパーに変えます。
ニッパーで切断できるかどうかは、ワイヤーの巻き方と太さが大事です。同じ太さでも密度が高いと切断に時間がかかることが過去の実験から分かっています。
この実験は、10分耐えればクリアです。ではスタート。
ゴムは簡単に切れたので、ワイヤーを少しつづ切り進めます。
はい。約2分無事切断完了です。思ったより早かった?かなり使い古したニッパーですが、思ったより早く切れた印象です。
念のため、ワイヤーカッターでもチャレンジします。
時間にして約1分。先ほどより早いです。さすが専用工具、、
ちなみに、何度も説明していますが、この所要時間は鍵を切断した正味の時間ではなく、1m手前からスタートボタンを押して自転車の前に立ち、工具を当てて切り始め、終わったら元の位置に戻ってストップボタンを押すまでの時間です。
ワイヤーの太さを測ってみた
ワイヤー自体の太さは3.5mmでした。なので、ゴムの厚さは4mm弱です。ほぼゴム。
今までも多くのワイヤーを切断してきましたが、比較的細い部類の太さです。
【D】「盗難防止の鍵としてお薦めしない」
格付としては「D」です。自転車を守るための鍵としてはおすすめしません。狙われた場合、一般家庭にある工具で、簡単に取られる可能性が高いと思われます。
ニッパーで切断されたので残念ながら「D」です。
格付ランキングの順位ですが、切断された工具と時間から、ユニカー(Unicar) ワイヤーロック ビッグ以下、ニッコー(NIKKO) 特殊繊維配合チェーンロック「DR-180」以上、になると思います。
「ユニカー(Unicar) ワイヤーロック ビッグ 1000mm ブラック BL-22」はワイヤーの太さが約4.7mmで3分を超えました。
一方、「DR-180」は万能バサミで切断されています。ULAC リングロック「THE MOOD」 は、この中間のレベルと判断しました。
総評
やはりワイヤーロックは自転車の盗難防止の鍵としては役不足感がいなめません。過去の実験でもほぼすべてのワイヤーがランキングの下位に位置しています。この商品も例外ではありませんでした。
ホームセンターや百円均一などにあるニッパーで切断できるということは、もはや誰でも切断できると言っても過言ではありません。性善説で自転車は守れません。
自転車を盗られないためには、ワイヤーロックではなく、チェーン・多関節・U字ロックから選ぶ方が良いと思います。現状、重量と強度はほぼ比例しています。ワイヤーロックは軽くて安くてつい手を出してしまいがちですが、当サイトとしては絶対おすすめしません。
ただ、自転車のパーツを守る鍵としては有益な鍵です。ヘルメットやバッグ、サドルなどとフレームを繋げて守るためにサブの鍵として使ってください。
もちろん、盗難対策は鍵だけではなく、停める場所、停め方も大事です。しつこいですが、それでも盗難防止のメインの鍵を探している方は、もっと強固な鍵を買ってくださいね。