ユニカー(Unicar) ワイヤーロック ビッグ 1000mm ブラック BL-22
サイズ : 22×1000mm
重量 : 約840g
付属品 : キー3本
色 : ブラック
「レビュー」
いわゆるリンクロックといわれる種類の鍵です。代表的なものにGODZILLA(ゴジラ) リンクケーブルロックというのがありますね。基本的には同じような構造になっているはずです。価格は圧倒的に安いので、ある程度強固さがあれば良い結果が残せるのではと思っています。
Amazonで購入したのですが、Amazonのページに書かれているスペック表記は、幅35×奥行き35×高さ1000mm、重量 : 約1090gと、正しくないスペックが書かれているようなのでご注意ください。
鍵穴には、プラスチックのカバーが付いています。この価格では配慮されているほうだと思います。指で押しながらスライドさせるだけなので、いたずら防止にはなりませんが、ゴミや雨等から守ることはできそうです。
鍵は3つ。自宅保管、職場保管、携帯用と十分です。頼りない雰囲気のディンプルですが、押さえるべきところはすべて押さえてありますね。
構造はスプリング式のため、鍵は開けるときのみ使用します。
まあこのあたりも問題なさそうですね。
布のカバーはシリンダーヘッドとは接合されていないようです。もったいないですね。布がめくれない状態であれば、完全に切断するのにハサミとボルトクリッパーなど、工具が2つ以上必要になるので、強度がワンランクアップしていました。バージョンアップする際は、しっかり中で固定してほしいところです。
色々なサイズを測ってみました。
重量を測ってみた
重さは795g。楽天等のページでは840gとなっていたので、約45gの誤差。ほかの類似製品と比較しても平均ぐらいの重さです。特に軽いわけでも、重いわけでもないですね。
内径サイズを測ってみた
ざっくり円の状態にしてはかってみます。全長1mですが、縦は約26cmほど、横は33cmほどでした。
実際に施錠してみます
自転車の前輪に付けてみました。全長1mあるので十分余裕ですね。余りすぎて不安になるぐらいです。実際のケースでは、2重に巻いて施錠するのがおすすめです。
二重にしておけば、このくらいのサイズ感になります。
リンクの幅を測ってみた
一番細い部分で約22mm。スペック通りの仕様です。ゴジラリンクケーブルロックSGM-201-Rや、ABUS STEEL-O-FLEX IVERA 7200よりも若干太いですね。
一番太い部分で約25mm。ここが最小ならかなり上位にラインインする鍵になっていたかもですね。まあその分、重量もマシマシだと思いますが、、
「実験」
では、大丈夫だと思いますが、施錠した鍵を手で引っ張ってみたいと思います。
もちろん、頑丈!、、、?
、、、・・・ん?
J&C ワイヤーロックの悪夢です。施錠した状態でクネクネ動かしていたら、リンクとリンクのジョイント部分が、、ワイヤーがむき出し、、
たぶん、シリンダーヘッド側は固定されているので、湾曲した際にリンクの長さが足らなくなり、繋ぎ方が甘めだったため、ここだけ空間ができてしまったのでしょう。これは設計上の問題ですね。個体差だと信じたいところですが、、
ま、とりあえず、実験を続けます。
ニッパーでチャレンジします。
薄いビニールの皮膜をニッパーで切り、むき出しのワイヤーをニッパーで切っていこうと思います。ワイヤー自体もABUS等と比べるとそんなに硬くないようです。
ニッパーなので時間がかかりそうですが、ゆっくり確実に切っていきます。
約3分28秒で無事切断できました。これは過去のワイヤー系の鍵と比べても早いかもしれません。
切断口です。今回はリンク部分ではなく、直接ワイヤーを切断しています。悩ましい結果になってしまいました。
上位ランクに入っている同種の鍵と比べたいと思います。
左がユニカー。中がゴジラロックのSGM-201-R、右がABUSのIVERA 7200。
サイズは圧倒的に大きいのですが、薄くて、仕上げの精度も微妙ですね。もちろん、金属の硬さも重量も質感も違います。
作りがまったく違いますね。これが価格の差ということでしょうか。
ワイヤーのサイズを測ってみます。
ゴジラロックのSGM-201-Rは、約4.7mmでした。
ABUSのIVERA 7200は、約4.9mmです。
ユニカーは、約4.3mm。ワイヤーのみの比較では一番細いですね。
ワイヤーの色や質感も全然違います。逆にゴジラロックとABUSのワイヤーは同じにみえます。
アップにしてみても全然違いますね。高い価格には高い理由がありそうです。
【D】「盗難防止の鍵としてお薦めしない」
格付けはニッパーで切断されたので「D」です。
リンクロックケーブルは、軽さと太さ、長さのすべてを持ち合わせたアイデア商品なのですが、これを実現するにはかなり高い精度と、緻密な設計が必要なようです。
ゴジラロックもIVERA 7200も、価格としては軽く3倍以上高いですからね。
今回はJ&C ワイヤーロックと同じ状況になり、自転車を守るには心許ないという結果になってしまいました。
ランキングの比較対象としてはJ&C ワイヤーロックですが、切断時間がかなり早いためJ&C ワイヤーロックよりも下位になります。
OTTOLOCK辺りと悩ましいところですが、まあ下位でしょうか。あと、ワイヤーでの切断時間だけだとニッコー チェーンロック「DR-180」の上位にくると思われます。
ただ、今回のケースはこのような結果になってしまいましたが、施錠の仕方ひとつでもっと上位ランクに入ることも可能な鍵にはなります。鍵が長いので施錠後もジョイント部分に力を加えることができましたが、二重に巻いて緩みなく施錠されていたら状況は違っていたかもしれません。
また、この鍵はニッパーでは切断できたけど、刃先の太いワイヤーカッターでは無理。同じ理由で450mmクラスのボルトクリッパーでも無理という、イレギュラー状態。
この鍵はかなり太く威圧感もあるので、正直コンビニでトイレぐらいならいけるんじゃないかと思います、、ニッパーさえ持っている人がいなければ、、
この鍵を購入された人は施錠時に弱点部分がむき出しになっていないか確認した方が良いでしょう。それされ怠らなければ、十分強い鍵になりえます。
ということで、格付としては「盗難防止の鍵としてお薦めしない」ですので、高級自転車をお持ちの方は、もっと強固な鍵を使ってくださいね。
追伸。J&C ワイヤーロックの時は、切断情報を公開するデメリットを優先して写真等も載せず、さらっと書いていたのですが、今回は性善説を理由に事実をそのまま掲載してみました。このほうが救われる人が多くなるだろう、という判断です。やっぱり良くないかなと思ったら削除するかもしれませんが、、