ABUS(アブス) cobra cable
全長: 120mm
太さ: 0.8mm
「レビュー」
ABUS(アブス) Ultra Mini 410に付属しているケーブルになります。
こちらは単体で購入する人は少ないと思いますが、U字ロックと同時に使用する想定で付属しているので、どこくらいの強度があるのか非常に気になるところですね。
価格はAmazon、楽天ともに5000円少しするのでケーブルロックとしては高級な部類でしょうか。
ただ、ケーブルのみで鍵のシリンダーはないので南京錠などを別途購入するか、U字ロックなどとの併用が推奨されます。
使い方は簡単でケーブルの先の輪に鍵を通すだけです。
ケーブルの先端は金属で包まれていて手で引っ張ったぐらいでは抜けることはありません。このパーツを壊すのは現実的ではないので、まず大丈夫でしょうか。
鍵の色々なサイズを測ってみました。
内径を測ってみました。
ざっと円のような形にして縦は33cmほど。横は40cmほど。大きな電信柱などに地球ロックしない限り足りないことはほぼないと思います。
サブの鍵としてホイールなどに巻き付けるケーブルとしては十分かな。
太さを測ってみました。
9.6mmですね。約1cmなので結構太い方だと思います。
ただ、ケーブルロックの多くは外から実際のケーブルの太さが見えないので、正直強度を予測することはできません。
とくにこのコブラケーブルのビニールは濃い黒色なので透けてすらいませんね。
後で周りのビニールを剥がして再度計測したいと思います。
本体重量。
326gですね。クリプトナイト製のクリプトフレックスよりわずかに重い程度です。
Ultra Mini 410が700g程度だったので合わせると約1kgなので、まあ許容範囲。
このケーブルは太さもあるのでコンパクトにしようと思っても写真のように限界があります。
全長を測ってみた。
一応、公称は120cmですが約122cmほどありますね。十分なサイズでしょう。
「実験」
コブラケーブルの外見的には特に特筆するべきところもないので、さっそく実験に移ります。
まずは、ニッパー切断実験を行います
外側は黒いただのビニールなのでいつも通り切っていきます。
数秒でワイヤーまで刃が届きました。
ケーブル状のロックは過去にすべて玉砕しているので、期待せずに実験を進めます。
これだけ太さのあるケーブルなので、まとめてザクッとは切れません。
時間をかけて一本ずつ切っています。
ん、、思ったより早いペース。2分少しで半分までいきました。
約5分、ほぼ全部切断できそうです。
はい、切断し終わったのでスタート地点に戻り、ストップウォッチを停止!
5分23秒。やはり簡単に切断できてしまった、、
ケーブル自体も結構太いんですけどね、、
5分は心強くないですね。
念のため、ワイヤーカッターで切断を試みてみます
さすがの専用工具。1分36秒です。1mほど離れた場所がスタート地点で、切断後はその位置に戻ってストップウォッチを押すので、正味1分かかってないですね。
コブラケーブルのワイヤー自体の太さを測ってみます
切断も無事終わったところで、コブラケーブルのケーブル自体のサイズも測っておきます。はい、5.4mmですね。意外と太い印象です。
以前、実験したクリプトフレックスケーブルも計測
当時、実は太さを測っていなかったので、今回は一緒に測ってみようと思います。
クリプトフレックスケーブルのビニールを含めた太さは9.3mmほど。なんとコブラケーブルとほぼ同じ!
ワイヤーの太さも測ってみました。5.4mm。
まさかのまったく一緒!
半信半疑のまま、コブラケーブルとクリプトフレックスケーブルを並べてみました。
左がコブラケーブル、右がクリプトフレックスケーブル。
まあ確かに太さは同じぐらいか。
よく見るとワイヤーの太さが違いますね。クリプトフレックスケーブルの方が細くてより多く捻れるように作られています。
そういえば、クリプトフレックスケーブルはニッパーを使って10分では切断できませんでした。ワイヤーカッターでも3分ほど。
しかし、コブラケーブルはニッパーで約5分。この違いはこのケーブルの素材と構造の違いかもしれません。
おまけ。比較実験
ニッパーでむき出しのワイヤーを同じぐらいの力で一回だけバスっと挟みこんでみました。
クリプトフレックスケーブルは左下に少しだけ傷ができました。ワイヤーは潰れていますが、完全に切断されたワイヤーはなさそうです。
一方、コブラケーブルは一回の切断で数本のワイヤーが切れてしまっています。
なるほど、ケーブルロックは太さだけの判断も禁物ですね、、
【D】 「盗難防止の鍵としてお薦めしない」
まあ想定内ではありますが、ワイヤーはワイヤーでした。
ただ、弱めのワイヤーという結果になったのは残念です。
格付けとしては【D】になります
クリプトナイト製のケーブルはカテゴリー【C】でしたが、こちらのコブラケーブルはワイヤーカッターで切断できたので【D】になります。
カテゴリー内の順位ですが、OTTOLOCK(オットーロック)とニッコーのコンポジットマテリアルチェーンロック辺りが比較対象になるかと思います。
OTTOLOCKはニッパーで3分54秒、ワイヤーカッターで2分。
ニッコーのコンポジットマテリアルチェーンロックはニッパーで約78秒、ワイヤーカッターで一発。
この結果から、コブラケーブルはこの2つの間に入れることにします。
この鍵を使用することはおすすめしません。
メインの鍵としはもちろんお薦めしませんが、サブの使用としてもお薦めしにくい鍵になります。
とはいえ、サブのサブとしての使用であれば大丈夫かなとも思います。
高級なホイールやサドルを守るには少々不安のある強度ですが、そこまで高くないが盗られると困ると言うケースでは十分使えると思います。
特に、一番多いとされる衝動的に自転車を盗難しようとする工具をもっていない相手には十分通用します。
この鍵を単体で購入する人はいないと思うので大丈夫だと思いますが、メインにはやはり強度の高いU字ロックをお使いくださいね。
そして、パーツの盗難を防ぐ際にのみこのケーブルを使う。この辺りとても重要な判断になると思いますがので、ご注意ください。