TiGr® BLUE High Carbon Steel Strong and Light Bike Lock
今月、キックスターターに登場した自転車の鍵「TiGr Lock」の新製品「TiGr®BLUE」。その未発売製品(ベータ版)が、いち早く当サイトに届けられました。ありがとうございます。
「Makuake」でスタート!2020年3月31日まで
追記:2020年3月2日
日本の「マクアケ」でもクラウドファンディングがスタートしました。
今、確認するとすでに目標の80%以上になっているようです。既存のユーザーには1万1354円、新規ユーザーも早割なら1万3071円と少しお得に買えるようです。
米キックスターター開始!2020年2月18日まで(終了)
すでに支援者300人超え、34.000ドル以上集まっているようです。該当ページのコメント欄で色々な疑問質問がやりとりされていますね。
現在も開発中とのことで、今後の展開が楽しみです。
All or Nothing このプロジェクトは 2020年2月18日 (火曜) の16:59 UTC +09:00 までにゴールを達成した場合のみファンディングされます
TiGr® BLUE High Carbon Steel Strong and Light Bike Lock by John Loughlin — Kickstarter
改良ポイント
キックスターターに公開されている情報の翻訳を一部載せておきます。
・硬化高炭素ブルースチールシャックルは、軽く、柔軟性があり、切断しにくい。
・改善されたTiGr®ロックシリンダーは、刻み付き表面によりグリップが向上。
・強化された限定版TiGr®取り付けクリップは、ステンレス鋼製エレメントにより剛性と強度が向上。
・認定セキュリティは、2つの異なる独立した研究所によるテストと承認。
実際の世界の自転車泥棒攻撃に耐える強さをもち、重量は軽量の約500g。
使いやすい柔軟なシャックル、クイックロックアップ用のプッシュボタンロック、便利な取り付けクリップにより使いやすくなっているようです。
細部を撮影してみた
硬化した高炭素ブルースチールは、切断が非常に難しく、非常に軽く、非常に柔軟。強度を保ちつつ、以前より軽く、価格も安く販売できる見込みである。とのことなので、かなり期待大です。
こちらの鍵は開発中とのことなので、本体にBETAバージョンとありますね。
以前の「TiGr Lock mini」と違い、ワイドな「TiGr Lock mini+」の形状を踏襲しているようです。のちほど、以前の「TiGr Lock mini」と比較してみたいと思います。
参考までに「TiGr Lock mini」と「TiGr Lock mini+」の形状の違いです。
シリンダー部分ですが、かなり高精度に作られているようです。
鍵は2個で、以前と同じデザインのようです。紛失のことも考えて、本音は3個欲しいところ。
BETAバージョンだからなのか、部分的に仕上がりが雑なところが見て取れます。この辺りは製品時に改善されるのかもしれませんね。
裏側も同様ですね。シリンダーやプレート部分の成型はとてもきれいです。改良されたシリンダーのグリップというのは、この根元のギザギザのところですね。
一度、シリンダーを外してみました。
先端部分も重なり合わないので、商品化のときは精度をあげてほしいところです。
少しシリンダーに押し込む感じで、ロックします。従来と同じ方法です。
取り付けプレートに付けてみた
取り付けプレートも付属していたので、取り付けてみたいと思います。
取り付けクリップに実際に取り付けてみました。自転車に取り付けるときはこのような形になります。クリップもステンレス鋼を使って強化されているようです。
細部のサイズを計測してみた
まず、内径の横幅ですが、写真の位置で約98mmですね。縦の有効幅は、約200mm少し。コンビニのポールなどに地球ロックする際も問題はなさそうです。
プレートの厚みは、表面の透明カバー込みで約4.2mmほど。
プレート幅は、約34.4mm。
重量は本体のみで約503g。一般的には50gぐらいの誤差はよくあるのでかなり高精度かと思います。
取り付けクリップ込みで、551g。かなり軽量な部類だと思います。
新旧のTiGr Lockを比べてみた
左が新型、右が旧型です。形状がまったく違いますね。この形の変化だけでもかなり使いやすくなると思います。
2つを重ねてみました。結構違います。旧型は自転車のフレームと地球ロックする対象物とのサイズによっては施錠が難しかったはずなので、これは歓迎すべきですね。
シリダンーの形状はまったく同じように見えます。
プレートの厚みは約4mmなので、新旧ほぼ同じぐらいですね。
新型は約34mm、旧型32mmなので少し広くなっていますね。このちょっとの差が生死を分けることがあるので、とても有益なことだと思います。
プレートの形状と幅が増えているので、単純にかなりの重量増だと思いますが、500g付近におさえたのはすごいですね。旧型の本体重量は415g程度なので、88g増だけです。
ほぼ同じ形状の「TiGr Lock mini+」と比較しても30g程度の増に収まっています。
金属が軽くなったのでしょうかね。切断実験で楽しみです。
ちなみに、以前の商品は格付ランキングにも掲載してありますが、【AA】「カフェなら行けるかも」にランクされています。ボルトクリッパー450mmに耐えられ、750mmで切断されるという位置づけの鍵で、高評価しています。
実際に自転車に取り付けてみた
ブロンプトンはスポーク幅が狭いので、若干取り付けづらいですが、とくに問題はありません。見た目が鉄っぽいので、素人を寄せ付けない感がありますね。
フレームに取り付けたイメージです。固定はしていません。どこに取り付けるのがスマートなのでしょうか。
プレートを切断実験してみます
鍵の破壊許可も得ているので、実際に切断実験をしたいと思います。
まずは、腕力で曲げてみましたが、さすがに無理。
大丈夫だとは思いますが、ニッパーでグッと力をかけます。キズは付くのですが切断にはほど遠いですね。
200mmのボルトクリッパー。
刃先が短いので、両サイドから切れ込みを入れます。両手で最大腕力で握っても切れる気配はありません。切断の跡は残っているのですが、完全に切断までは難しいようです。
300mmのボルトクリッパーも同様。
450mmのボルトクリッパーです。
この辺りから慎重になります。ブロンプトンは小径車のため450mmのボルトクリッパーには体重をかけられます。思いっきり体重をかけましたが、切れる気配はなし。刃先がぴったり重なっていているのに、切断できる気配がありません。数ミリ刃先がプレートに入っているようですが、、どうしたものか。。
750mmの登場です。
以前の鍵はここで切れてしまっているので、気になるところですね。まずは腕力だけでチャレンジ。がっつり跡は残りました。
そのまま体重をかけていきます。こちらも先ほど同様、刃先がぴったり重なり合いますが、以前の鍵は2.3回でバスっと切れたので、そのままいきます。
ん、、なんだこれは。。切れない、、
透明のカバーが付いているので切断部分が分かりにくいですね。剥がしてみます。
結構、深くまで切れているようです。プレートの幅が変形してるようです。
いや、なにかおかしい。金属ってこんな切れ方しないはず、、ん?
これプラスチックか?あ、これカバー?
以前の鍵は透明カバーの下がすぐ金属だったので、てっきりこれも同じだと思っていたのですが、どうやら違うっぽい。これはプラスチックだ。
金属部分を発見!
この硬いプラスチックカバーを剥がしてみました。お!薄い金属!なんだこれは。
厚みは約2mm。まじか。これが金属の本体のようです。
新旧比べてみました。金属4mmと金属2mm。半分ですよ。
ではなぜ、切れないのか。。
これが商品説明にあった新開発の焼き入れ金属のようです。
「硬化した高炭素ブルースチールは、切断が非常に難しく、非常に軽く、非常に柔軟」とのことなので、これが最後の最後まで粘っていたということですね。
ボルトクリッパーは薄い金属は切れない。その盲点を上手に突いたということでしょう。考察するに、2mmは大型の750mmボルトクリッパーで切れない薄さであり、ニッパーや小型ボルトクリッパーでは厚すぎて切断できない、という絶妙な硬さと厚さなのかもしれません。
これはやばいですね。完全に良いサプライズでした。
2021/10/21 更新
この記事掲載時に使用している750mmのボルトクリッパーではこのプレートを切断することはできませんでした。
しかし、刃先を調整した新品の750mmボルトクリッパーで再度チャレンジしたところ、火花を出しながら一発で切断できました。切断にかかった時間は約30秒ほど。プレートがかなり薄いだけに工具の精度も求められるようですね。
参考までに追記しておきます。
続けます。金ノコで切ってみた
金属が薄くなったということは、、もしや
念のため金ノコを使って切ってみたいと思います。手動なのでギコギコします。
思ったより硬い。施錠状態だと鍵を完全に固定できないので、金ノコは現実的な手段ではありませんが、念のため。
約10分がんばりました。金ノコも刃の種類や施工者によって、切れるスピードや能力が違うので判断が難しいですが、安いステンレス・鉄用の刃でこのぐらいです。
半分ぐらい切れたでしょうか。まあ半分ですね。
不安定な鍵を10分程度で切り離すのは、、手動では至難かと思われます。切断してるときの手応えは「TIGR LOCK MINI」とそんなに変わらないという印象です。
「TIGR LOCK MINI」の素材はチタン、【TiGr®BLUE】はブルースチール。もしかすると、電動工具では結果が変わるかもしれませんね。
と思った矢先、ネジが外れてしました。振動で外れたのでしょうか。裏も別途固定されているので、分解することは無かったですが。。BETAバージョンなのでご愛嬌ということにしておきましょうか。
まとめ
今回の実験では、手持ちのどのボルトクリッパーでも切断できませんでした。以前の弱点を徹底的に潰してきましたね。これで500gなら忖度無し(忖度したことはないですが)にかなり魅力的だと思います。
今回の鍵はベータ版なので当サイトの格付ランキングには参加しませんが、これが実際に製品化された場合、「Evolution Mini-7 」と同じ『【AAA】「ランチなら行けるかも」』のカテゴリーにランクインするかもですね。
あとな価格が気になるところですが、従来よりも多少安くなるようなので期待したいところ。
噂によると今後、日本でも同様のキャンペーンがスタートするようなので、情報待ちですね。まあ日本での正規販売まで待つのもありだと思います。
話は変わりますが。個人的には、このプレートを使って多関節の鍵などのバリエーション増やして欲しいです。ではでは。
TiGr® BLUE High Carbon Steel Strong and Light Bike Lock by John Loughlin — Kickstarter