Bicycle Security Lab

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自転車の鍵を破壊しまくって分かったおすすめの最強の鍵

最終更新日: 2024年2月21日

切れない鍵はないけれど、おすすめはある

当サイトは自転車の鍵を専門に研究・実験し、格付ランキングを公開しています。記事の内容はすべて実際に検証した結果をもとに書いています。

 

鍵の切断実験を始めて9年目、さまざまな価格帯の自転車の鍵を切断してきました。

その研究してきた経験をもとに、信頼性が高いと自信を持って推奨できる「最も強力な鍵」を紹介します。

世界中どこを探しても完全に切れない自転車の鍵は存在しないと思いますが、安全性をより高められるおすすめの鍵はあるのです。

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出先での安全を求めるなら最強のU字ロックは2種類!

外出先で自転車の安全を確保したい場合、これから紹介する2種類のU字ロックが特におすすめです。

ABUSの「GRANIT X-PLUS540」Kryptoniteの「New York Lock 3000」です。

両製品ともそれぞれのメーカーにおいて最高レベルの強度を誇ります。

窃盗時に一番多く使われる工具のひとつ750mmの「特大のボルトクリッパー」で切断困難なほど頑丈に作られていて、盗難を試みる者にとっては大きな威嚇となると思います。

この鍵を見た瞬間に手を出しません。

 

U字ロックは、ジャッキを使った攻撃に弱いのですが、これらの鍵は耐性も強く「GRANIT X-PLUS 540」は、14トンの力がなければ切断できないとされています。普通の車用のジャッキは3トンとかそのぐらいです。

ほぼすべての鍵を切断できるグラインダーにおいても、切断に時間がかかり火花も多く飛ぶため脅威になります。

デメリットは高価で手が出にくいこと。

サイズが大きく折りたためないことで綺麗に収納できません。バッグに入れるかフレームに固定することになります。

現状、自転車の鍵でこれ以上は見たことがありません。

 

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上記では重すぎるという方はこちら。

強度はワンランク下がりますが、もう少しコンパクトで最強に近いグレードのものです。

どちらを選ぶかは、在庫のありなしとサイズ、デザインで選んで大丈夫かと思います。

 

使い勝手と安全のバランスが良いABUSの多関節ロック

もう少しコンパクトで、それでも非常に強力な鍵を求めるならABUSの「BORDO GRANIT XPLUS 6500」が最適です。

折り畳み式のためU字ロックの不便さを解消できます。

さらに地球ロックを考慮した場合も、柔軟性の観点からこれが最良の選択肢になると思います。

重量はある程度ありますが盗難を防ぐことを考えればその重さも許容範囲内でしょう。きっと。

 

 

柔軟に折り畳める多関節式のロックは、使い勝手と持ち運びやすさで注目されていますね。自転車のフレームに簡単に取り付け可能なため保管も楽々。

ただ、重さが1.5kgと少々あるため、特に軽量化を求めるロードバイク愛好家には重く感じるかもしれません。盗難防止の確実性を考えればこの重さも我慢。。

U字ロックと比較しても、動きのある関節部分がジャッキによる攻撃を防ぐため、より安全性が高いと言えます。

弱点もなくはないため、けして万能ではありませんが日常的に自転車を使用する際には、信頼できる防盗対策の一つです。

私も以前はこの鍵を使用していました。

 

このシリーズの下位モデルにABUS「BORDO 6000」もあります。

 

切断試験の結果、ある多関節ロックは750mmの大型ボルトクリッパーを防ぐための対策としては不適切(若干の不安があり)であることが判明しました。

このため、高級自転車の安全対策としては全力でお勧めできませんが、プロによる盗難のリスクが低い地域や、短期間の使用に限定される場合には、充分なセキュリティがあると考えています。

私の自転車は駐輪場から室内保管に移したので、現在はこの鍵を使っています。

 

大型ボルトクリッパーへの対抗手段として多関節ロックを検討する際は、やはり「BORDO GRANIT XPLUS 6500」が一番最初の選択であると言えます。

 

重量1kg程度で強いおすすめの鍵もある

現実的に考えて上記の最強の鍵の重さが負担となる場合、このへんで手を打とうかという中間クラスの鍵をご紹介します。

最高レベルの強さを確保しながらも日々の利便性を損なわない重量の鍵を選ぶことで、盗難リスクと持ち運びや使用のしやすさのバランスが取れるはずです。

 

 

「Evolution Mini-7」はKryptonite製のU字ロックで、最強の鍵たちよりも軽量であるに関わらず優れた耐切断性を持っていて、本ブログでのテスト結果からも750mmのボルトクリッパーに対する強い耐性が確認できています。

U字ロック自体なら1kgを下回る重さで、上記「GRANIT X-PLUS 540」には及ばないものの普段使いには十分な強さなのです。

ただし、同梱されているケーブルロックは比較的簡易的なものであるため、本格的な防盗対策としてはU字ロックの部分を主に活用し、ケーブルロックは補助的に使用してくださいね。

 

ほかの記事でも書きましたが、当ブログ経由で一番人気の鍵でもあります。

カギ選びに迷ったら、とりあえずこれを買っておけば間違いないです。

価格、強度、重さなどのバランスが絶妙かつ最強です。

 

ABUSやKryptoniteは海外メーカーのため、国内取り扱い製品は代理店が取り扱うものか、並行輸入されたものしかありません。

特にKryptoniteは出回っている数が少ないため、ABUSをお勧めします。

直接海外から買える人はもっとバランスの良い鍵もあるので、ぜひ各メーカーページをチェックしてみてください。

 

軽くて強い鍵は金を積めば買える?(要輸入)

強度を求めると、鍵の重量が増加するのは避けられない現実。

この課題を解決するための一つの方法として、金と手間で解決する方法もあります。

例えば「APEX Ti」という鍵があり、価格は約2万円前後となっていますね。

この製品はチタンを使用しており、従来の焼き入れ金属に比べて約1/3の重量で高い強度を実現しています。

多関節ロックの一般的な弱点である関節部分も、刃物が入りにくい設計になっているためセキュリティ面での考慮が行き届いていて安心。

ただし、日本国内での使用者はまだ少なく、レビューも限られています。

写真や動画で製品を見る限り、そんなに品質が低いとも思えないので大丈夫そうではありますが。

 

購入に際しては海外からの取り寄せる必要があります。

日本のAmazonなどで販売されている場合もありますが、正規代理店ではない可能性があるため、購入時には注意が必要です。

この鍵は、重量を軽減しつつも高い安全性を確保したいユーザーにとって魅力的な選択肢になりますが、高価格と海外からの取り寄せの手間をクリアできるかですね。

現時点では詳細情報が不足している部分も多く、実物を見ることができないため、評価としては慎重な位置付けで6位にしました。

 

チェーンロックやリング錠は時代遅れ?ワイヤーロックは?

ここまで読んで、チェーンはダメなの?と思われた方もいると思います。

チェーンロックは強度を上げると重さが増し、その結果U字ロックや多関節ロックよりも重くなり非効率的になるという課題があります。

逆に軽量化を図ると、その分細くなり小型のボルトクリッパーで容易に切断できます。

このため、U字ロックかワイヤーロックかの二択の時代ならチェーンロックでも良かったと思いますが、多関節ロックがある今あえて選ぶ必要性は薄いと考えています。

 

昔の自転車に標準で付いていた自転車固定式ロック(リング錠)という鍵もありますが、固定物と繋げる「地球ロック」ができないため、自転車を丸ごと持ち去られるリスクが高まります。

これは高価な自転車の主要な鍵としては不向きな選択と言えます。

 

ワイヤーロックは絶対になしです。

どれだけ太いワイヤーもニッパーや小型のボルトクリッパーで容易に切断可能です。

当ブログのランキングでも常に最下位辺りを占めており、おすすめできる商品は正直ありません。

 

これらのことから、自転車のセキュリティ対策を考える際には、U字ロックや多関節ロックの方がベストだと考えます。

自転車の盗難対策に関しては、使用環境や自転車の価値を考慮し、適切な鍵を選択してくださいね。

毎日同じ場所に停めるならバイク用のロックも選択肢に

マンションや会社の駐輪場など定期的に自転車を同じ場所に置く行為はかなり危険です。同じリズムで自転車が置かれているため、窃盗団も安心して狙うことができます。

このリスクを軽減するためには、特に重たい鍵を選ぶことが有効です。

たとえば、バイク用の鍵は重さが17kgを超えてきます。

標準的な盗難用の工具では対応困難です。ただし、この種の鍵の持ち運びは不可能で、自宅や駐輪場での保管が必要となります。

価格も高いため、購入をためらう方もいるかもしれませんが、この鍵以上の値段の自転車を放置するしかない場合はやむを得ない選択になるのだと思われます。

ここまでする?って感じですが、切断できない鍵って本当に世の中にないのです。

 

盗られない最強の方法は室内保管だということ

自転車の安全に保管する方法ですが、可能な限り室内保管が最も安全です。

家への不法侵入をしてまで自転車を盗むという行為は稀なので、室内に保管することで盗難のリスクを大幅に減少させることができます。

しかし、すべての方が自転車を室内に置くスペースを持っているわけではありません。

特に、玄関が狭いなどの理由で自転車を室内に保管することが難しい場合には、室内用自転車ハンガーの購入を検討するのが良い選択肢となります。

自転車ハンガーは、壁に取り付けて自転車を吊るすことができるため、限られたスペースでも自転車を効率的に保管することが可能なのです。

盗難の心配がある場合には、一度、自宅内に本当に保管できないかどうか検討してみてください。

 

庭付き戸建ならガレージ保管も安全

室内での自転車保管が難しい場合、ガレージを利用することは有効な解決策です。

簡易ガレージは、特に庭を持つ一戸建て住宅におすすめで、盗難はもちろん日光や雨などの天候から自転車を守ることが可能です。

しかし、1万円以下の低価格のビニール製ガレージでは、高級自転車の保管にはセキュリティ面での懸念があります。

より高い安全性を確保するためには、堅牢な倉庫型ガレージを購入しましょう。

 

 

正直↑これが欲しいです!

ガレージでの自転車保管に興味がある人にとって、ガルウイング式の開閉機能を備えたガレージは特に魅力的ですね。

また、週末にしか自転車に乗らないというひとは、下記のようなバイク専用ストレージがあるトランクルームをレンタルするのもありだと思います。

また、盗難保険を提供するサービスも安心感がありますね。

 

とはいえ、住んでいる場所によると思うので近所を確認してみても良いかと思います。少し調べてみて比較的全国に展開してそうな会社を試しにひとつピックアップしてみました。

 

『ハローストレージ』【公式】

まとめ

この記事でおすすめした鍵はどれも大型のボルトクリッパーでも容易に切断できないレベルです。

とにかく最強ならABUS「GRANIT X-PLUS 540」。

使い勝手の良い最強クラスは、ABUS「BORDO GRANIT XPLUS 6500」。

軽くて安いバランス型ならKryptonite「Evolution Mini-7」。

この3つから選んでおけば信頼、性能ともに後悔することはないでしょう。

 

とはいえ、電動サンダーや強力な油圧カッターに耐えられないケースも考えられるため、停め方や鍵の付け方には注意してください。

 

今回おすすめした鍵だけではちょっと、、という人は下記の鍵の格付ランキングも見てみてくださいね。

「コスパ最強の3000円以下…」で買える鍵の記事は特に人気でPVも多いです。

ぜひ参考にしてみてくださいね。では良い自転車ライフを。