OTTOLOCK HEXBAND
長さ : 46cm / 76cm / 152cmの3パターン
「レビュー」
OTTOLOCKの改良型、2号機になります。 初期型との違いですが、内部のステンレスが二倍の6枚になりました(初期型は3枚)。これによりかなり強固になったらしいです。
ぱっと見はほとんと変化がないので、購入する際は気をつけないとですね。
ちなみに、国内代理店による盗難見舞金制度があるので、条件をクリアしていれば3年間保証を受けられます。最大で10万円までと悪くない内容です。ABUSの保証に近い感じですね。もともと割高感のある鍵ですが、保証付きならありだと思います。
HEXBAND盗難見舞金制度 | OTTOLOCK(オットーロック)・ポータブルロック 日本公式サイト
保証を受けられる正規販売店は少ないので、購入前にチェックしておいた方がよいと思います。
https://ottodesignworks.jp/store/
私は楽天内の正規店で購入しました。まあ自分で壊すので意味ないですが、、
ぱっとした見た目は変わらないですが、よく見るとステンレス6枚分だけあって厚みが増しているような気がします。少し華奢な感じが減ったかも?
他はとくに変化もなく、、
一応、初期型のレビューのリンクを置いておきます。もう2年前になるんですね。
鍵のロック機構は3桁です。毎度のことながら4桁にしてほしいところです、、
3桁ということはメーカーも長時間の駐車は想定してないってことなのでしょう。総当たりの最後に鍵が開いたとしても、最短で15分、20分もあれば開けられてしまいますから。
ロックの方法もまったく同じです。
シリンダー部分にロゴが付いていますね。つや消しの具合も良い感じ。初期型よりも少し高級感があるように思います。
バンド部分にもロゴが入っていますね。
新旧比較してみた
奥が旧型、手前のグレーが新型です。やっぱり若干高級感がでたかな?
デザインは違いますが、サイズ感はほぼ同じですね。デザインが違うということは、結構お金書けて開発したっぽいですね。
あれ?バンドの厚みもほぼ変わらない、、ステンレスが増えたのに。もしかしてケブラー素材の量が減ったのでしょうか。
あら。ほぼ同じですね。あとで調べてみましょう。
色々なサイズを測ってみました。
まずはバンド部分から。
厚みは約3.33mmです。新旧ほぼ同じでした。
新旧とも18cmほどなので、こちらもサイズはほぼ一緒でした。。
バンドの長さは43.7cmほど。
円形にすると直径は13.5cmほどです。今回は実験用のため安い短いサイズを購入したのですが、通常運用するには少し短いかもですね。
重量は176g。さすがにかなり軽い!これで強度があれば最強なんですけどね。
自転車に取り付けてみた
全長46cmの商品なので、必要最低限のサイズ感です。ちょっと物足りない感じ。
なんとかフレームと固定できますが、密着させないと施錠できないですね。 実用考えると76cmバージョン以上が良さそうです。
自転車のハンドルに付けるとこんな感じです。ちょっとご近所にお出かけぐらいなら、これでもいいですね。
「実験」
では、実験を始めたいと思います。
とりあえず、恒例の手で引っ張ります!が、さすがに大丈夫そうです。
次に百円均一にあるような安いニッパーでチャレンジします。、、ん、、これはさすが無理か。まったく刃が立ちません。
ちなみに、厚みがあるのでワイヤーカッターでも無理でした。
では、初期化型を玉砕した強力ニッパーの登場です!
強力ニッパーはホームセンターなどにあるような少し大きめのニッパーです。初期型は約4分ぐらいかかって切断しています。2号機はどうなるのでしょうか。
では、がっつり挟み込みますが、、お、硬い、、
5分過ぎても切れそうにありません。10分経過、、さすがに6枚はダメか、
ダメですね。さすが枚数が2倍になっているだけあって、切れませんでした。
次に昨年秋に購入した金切バサミでチャレンジします。
以前、YouTubeとかで使われてたあれです。初期型をレビューした2018年頃は購入していなかったので、改めて実験したいと思います。
初期型の切断完了までの所要時間は約56秒でした。前後の動作を除くと十数秒で切断している感じでしょうか。
では、2号機を切ってみたいと思います。
お!さすがに硬い。刃の入り方がかなり悪いですね。私の腕力ではスパッと切れそうにありません。両手とテコの原理で何度も力を入れていきます。
じわじわ切れていきます。バスッと一発ではないですが、数回のチャレンジで無事切断できました。
時間にして約2分でした。結果だけみると、不思議と丁度2倍。プレートの枚数も2倍なので不思議ではないですが、、
海外のYouTube動画にあるような一瞬でスパッと切れたりはしなかったです。腕力の違い?工具の違い?なのでしょうか、、
まあ結果だけ見ると、さらっと目を離せるぐらいにはなった感じですかね。
せっかくなので、ボルトクリッパーでもチャレンジしてみます。
さすに、こちらは早い!さきほどの2分をかるく切りましたね。1m手前からスタートしてこの時間ですからね。ボルトクリッパーにも弱かったです。
この結果だけ見ると、やはり使い方は限定されそうです。
内部構造を見てみます
左が新型の2号機、右が初期型です。枚数は2倍の6枚に。その代わりケブラー素材が大幅に減っています。
過去の実験でも「ケブラー素材は盗難対策の素材としては無意味」と結論付けているので、とくに問題ありません。
横からのアングルです。単純に薄いプレートで構成されています。6枚だけをぴたっと重ねて約1.4mmほどの厚みがありました。
もしかしてですが、TiGr®BLUEと同じ2mm、いや2.5mmぐらいの厚みになるまでプレートを重ねていくと、もしかして、、と想像してみたり、、まあそうなると柔軟性がなくなりまよね、きっと。
【C】「一瞬なら目を離せるかも」
格付の判定ですが、今回は非常に判断が難しいです。
強力ニッパーやワイヤーカッターでは切断できず。でも金切鋏やボルトクリッパーでは2分以内に切断可能。どこにランク付けしましょうかね。。
たぶん、総合力で判断した方が良さそうです。
とりあえず、今回初登場の金切鋏をどこに所属させるのか。ボルトクリッパー300mmよりは絶対下ですよね。。ワイヤーカッターと同じカテゴリーにしましょうか。
では次に、同カテゴリー内でどの位置に入るのか。
普通のワイヤーケーブルよりは確実に上位かと思いますので、比較対象は「フォールディング ロック LKW19103」になると思います。しかし、こちらは弱点があまりに多いのでこれよりは上かなと思います。
ということで、 【C】「一瞬なら目を離せるかも」のカテゴリーでは一番上位にしたいと思います。
総評
世間では最弱なイメージのあるOTTOLOCKですが、プレート数が2倍になったことで、今までよりは確実に強くなりました。コスパの話を置いておけば、衝動的な相手に対しての盗難対策としては申し分なしです。
しかし、安心してトイレに行くにはまだ心許ない印象でした。
工具による得意不得意があるので、一概に用途は決めづらいですが「ワイヤーロック以上、4mmチェーン以下」という、この程度という認識はしておいた方が良い鍵です。
この認識を適切に判断できて、複数の鍵をちゃんと使い分けできる人には、これ以上無い軽くて便利な鍵ですが、使い分けができない人にはお勧めしづらい鍵とも言えます。
また、1本だけで運用しようと思っている人にもおすすめしづらい鍵です。その際は、もっと上位の強固な鍵を選んでくださいね。
このカテゴリー内で上位とはいえ、このカテゴリーの鍵自体がすべてが比較的簡単に盗られてしまう可能性が高いですので。
もっと雑に言うなら「この鍵の購入を迷っている人は、違う鍵を選んでくださいね」ということになると思います。
ワイヤーロック以上に格付したとはいえ、人を選ぶ鍵です。