ABUS(アブス) 1500/110
「スペック」
長さ:1100mm
キータイプ:キー式
太さ:4mmチェーン
重量:270g
「レビュー」
Amazonで自転車の鍵のランキング1位になっているABUSの1500です。以前、ドライバーでこじ開けられた話題がありましたが、こちらは今月購入したモノで改良•対策された新型になります。また、重量は270gと鍵の中では軽い部類です。4mmのチェーンは布に包まれていて外から様子は窺えないようになっていますね。鍵穴もスプリングがかかり汚れが入らないようになっているので、防汚・防さびの点でも使い勝手がよいと思われます。
手元にある違う鍵と一緒に重ねてみました。1100mmってかなり長いです。一緒に撮っているのはパルミーとABUS6000。
実際に自転車に繋いでみるとこんなイメージです。布のメリットとして、金属の素材のように自転車への傷を気にせずサラッと施錠できたのは高ポイント。鍵もスプリング式のはめ込みタイプのため、施錠する際に鍵を使わなくてよいのは便利でした。
サイズは1100mmとかなり長く、円の直径は約330mmと大きく、電信柱の根元とより少し大きいかなぐらいの寸法かなと思います。このぐらいあれば地球ロックもしやすいでしょうね。
個人的に改善してほしいのはここですね。せっかくチェーンの切断防止の役割も兼ねているはずの布が普通にめくれてしまいます。これではただの自転車への傷防止だけの役割になってしまいとても残念です。
「実験」
前回同様、人力でひっぱってみましたがさすが無理です。
次に家庭用のハサミも万能ハサミもチェーン部分を刃が加えられず、力を加えることすらできませんでした。滑りまくりです。
次に、ワイヤーカッターを使ってみました。
専用工具だけあって包み込むような刃の形をしているのでチェーンを逃がしません。しかし、どれだけ力を入れても1mm程度へこんで型がつくだけで切断まではいきません。鍵を自転車から外し、床に置いて体重をかけてみましたが切ることはできませんでした。
次に350mmのボルトクリッパを使ってみました。
鍵は自転車に付けて宙に浮いている状態で刃を噛ませてみました。この工具怖いです、、両腕を軽く閉めただけで切断できてしまいました。片方だけだと自転車からチェーンを外せなかったので、反対側も同じように切断。宙に浮いていると多少やりづらいですが、カバーをめくって刃をかけて二回切り終えるまでに約45秒ほどかかりました。慣れている人なら30秒かからないかもしれません。
ちなみに、布部分のチェーンも切断実験をしてみました。
さきほど指摘したように布がチェーン全体を覆っていた場合、ボルトクリッパでは布まで綺麗に切断できなかったので、普通のはさみを持っていなかったと仮定すると、最後の砦として自転車を守ってくれていたかもしれません、、。
※追記:後日、2本分まとめて切断できるか実験したところ問題なく切れました。準備時間を入れても15秒ほどですので、ボルトクリッパー耐性はほぼないと思われます。
※追記
新しく導入した200mmのボルトクリッパーで実験してみました。
350mmクラスと比べるとかなり力が入りますが、30秒ほどで片方を切断、2本合わせて1分ほどで終わりました。200mmだとポケットにも入るサイズなので盗難のリスクは高いですね。気をつけましょう。
「結論、トイレなら行けるかも」
当たり前のことですが、4mmのチェーンは先日の3mmワイヤーと比較にならないほど強かったという印象です。もしかしたらワイヤーカッターで切れるんじゃないかと思いましたが全くだめでした(私所有の場合)。
今回は350mmのボルトクリッパでは瞬殺に近い状況、手軽さからいくと200mm級でもさほど状況は変わりません。
そうなると服の下に隠し持つことはできそうなので怖い存在です。ただ、自転車の真横から時間を計測して切断場所も決めていたので、実際の現場では数秒で持ち去りということにはならないような気もしますが。。
格付けとしては、Bです。
ABUS1500に関しては、市販の文具やワイヤー系の工具では太刀打ちできなかったことを考えると、自転車泥棒の素人や衝動的な相手には十分有効ではないかと考えます。
その一方でやはり、、
ボルトクリッパには歯が立たなかったので、数分以上の放置には危険が伴うと言えると思います。
通勤・通学でいつも同じ場所に停めているケースのように狙われてしまうと一発アウトが想定されますね。コンビニぐらいなら何とかなるかもしれませんが、カフェでゆっくり気を休める安心感まではないように思われます。
ABUS独自のレベルでも15中の3なのでその程度だと認識しておきましょう。くれぐれも自転車まですぐに戻って来られないときは、もっと強固な鍵を使うべきです。